人事評価システムについて personnel evaluation 2003 6 17
最近は、年功序列をやめて、成果主義を取り入れる企業が多くなりました。
そこで、正確な人事評価システムを作る必要があります。
一般的に、下からは、上がよく見えますが、
上からは、下はよく見えません。
富士山の山頂に立つと、意外に、富士山の裾野は見えないのです。
確かに見晴らしはよく、遠くの山々は見えますが、
自分の山の裾野は見えません。
しかし、富士山の裾野に立てば、富士山がよく見えます。
富士山の裾野は、かなり広大に広がっています。
人事評価システムとは、上司が部下を評価するだけでは、
長い年月で見れば、結局は、失敗します。
これは、安定成長時代に適した人事評価システムです。
今のような乱世に、そのような古い人事評価システムを行なっている会社は、
やがて、傾きます。建物に住み着いたシロアリのようなものです。
安定成長している会社は、この人事評価システムで問題ありませんが、
斜陽化している会社が、そのような古い人事評価システムを行なっていると、
斜陽化に、さらに拍車がかかります。
斜陽化した原因のひとつに、そのような古い人事評価システムがあるのですから、
それを続けていれば、さらに斜陽化するのは、当たり前のことです。
上司が部下を評価するシステム。
部下が上司を評価するシステム。
同僚が同僚を推薦するシステム。
部下が上司を評価するシステムについては、アメリカの大統領ですら苦労していますね。
大統領の支持率調査、これが、部下が上司を評価するシステムの一種です。
出世したら、後は、人事評価と、決裁文書にハンコを押していればよいという古い時代。
そういう時代は終わりました。
ともかく、いろいろと工夫して、能力がある人が、上に上がれるシステムを作る必要があります。
人間は、能力を持っている時代は、そんなに長くないのです。
つまり、いつまでも輝いては、いないのです。
なるべく、三分咲の頃に能力がある人を発見して、登用する必要があります。
いくら能力がある人でも、散り始めてから、登用しても、
活躍できる期間が短くなります。
会社が斜陽化したのは、元を正せば、能力がない人が、指揮を取っているからです。
実に当たり前のことです。
能力ある人を早期に発見する人事評価システムの確立が必要です。
これが、リストラより、先にすべきことです。
あわててリストラをすると、将来、会社を背負う人までも、リストラしてしまいます。
営業成績は、平均的であっても、
人を上手にまとめ、人を上手に励ましながら、人を育てる。
そういう能力がある人もいます。
大スターが、名監督にならない。
プロ野球では、よくあることですが、
会社でも、同じことが言えます。